2023年12月のアップデート

◆2023.12.01『PENNY BLOOD』プロジェクト日記

みなさん、こんばんは。たった今キーボードにコーラをぶちまけた町田です。急いで拭いたものの暗黒の力を持った液体は内部まで侵蝕してしまったらしくキーの打鍵感がベタベタしてきました。こうなったら私がコメントを書き終えるのが先か、ベタベタでこいつが動かなくなるのが先か、勝負です。

では気を取り直して、今月もPENNY BLOODプロジェクトの進捗を報告させていただきます。

現在もパブリッシャー様との交渉が継続中です。今夜は大きな発表がありましたが、「PENNY BLOODのIPもの(HELLBOUND)がどう評価されるか見極めたい」とおっしゃるパブリッシャー様の声もありますので、コンパニオンゲームのできが良ければ良いほど次のステップに進みやすくなると信じています。

とは言え、本編の制作を維持するための予算も尽きているのが実状なので、この先はPENNY BLOODをあきらめないためにもスタジオワイルドローズはもっと他のことにもチャレンジして行こうと考えています。「おまえまだ何か隠しダマ持ってんのか!?」と推理する方もいるかもしれませんが、それは年末の時間を使ってじっくりと策を練ってみるつもりです。

それでは、今回のアップデートで公開した新規のアートについてお話ししましょう。

まずは半谷さんの描いたモンスター、エインセルから。可愛い少女とその陰に潜む化物となった母親のモンスターです。ヨーロッパのあちこちで民話になっている怪物をPB版にアレンジしてもらいました。これを描いている最中に時を同じくして、X(旧Twitter)に投稿した SHADOW HEARTS II のゼペット&コーネリアを描いていたのだから、半谷さんが正真正銘のロリコンかモンコンなのは確実です。(何だモンコンて?)

つぎに渡部さんの描いたイメージボードからシュヴァルツローゼン城をどうぞ。ドイツのどこかにある半分廃墟と化したお城です。不気味ながらも美しいこの城に、これまた美しい歌姫のヴァンパイアが棲み着いたという情報を得てマシューたちが捜査に向かいます。

と本編に関係するアートの紹介はここまでですが、最後は特別に加藤さんが描いた隠しキャラを公開します。

その名はクララ。PENNY BLOOD HELLBOUND の主人公にしてヘルハウンダーズの一員です。男顔負けの義侠心を持つ、はっちゃけたギャル戦士の彼女は、生まれ持った魔術の才能でマリスを操り派手にモンスターをぶちのめします。加藤さんいわく本編には出せないぶっ飛んだキャラを意識してデザインしたそうです。

PENNY BLOOD本編の制作は少しゆっくりとした進行となりますが、私たちは揺るがない希望と愛情を持って進んで行きますので、これからも温かく見守っていてください。

本編の制作で進展があったときはすぐ皆さんにお知らせします。それまでの間、次回のアップデートからは PENNY BLOOD HELLBOUNDについて新情報をお伝えして行きます。

それでは、みなさん、また来月にお会いしましょう。

町田 松三

弘田氏からのメッセージ

皆さま、こんばんは

あっという間に冬到来ですね。長かった夏気分で最近まで薄着でいたんですが、さすがにもう寒い!先日まで機材熱で冷房が欠かせなかった仕事場もついに冷房なしでちょうど良い感じです。皆さんも風邪など召されぬよう、くれぐれもご注意を。

今月のアップデートは、とても重要なお知らせがあります。

Walkthrough版の開発以降、なかなかパブリッシャーが決まらないことで自分の会社を運営する立場としても悩んでいたところ、PENNY BLOODの悪役たちを使ったゲームを作らないかという話を頂きました。

そのゲームのストーリーは、PENNY BLOODの世界線と同じ。ということは、音楽に関してゲーム性には合わせるにしても、ほとんど同じ世界観で作れるし、なにより、PENNY BLOODでやろうとしているサウンドの仕様を試せる!というメリットを感じました。

PENNY BLOODでやろうとしているサウンドの仕組みは、私にとって初挑戦のことが多く、どのみちたくさんの試行錯誤が必要だと考えていました。言い方は悪いですが、その実験を出来るならとても嬉しい、というのが、話を頂いた時の正直な気持ちでした。

“PENNY BLOOD HELLBOUND”は、悪役たちの前日譚が主軸となっているので、その作曲を進めるうちに、本編であるPENNY BLOODのイメージも大きく変わってきました。

その開発資料を熟読する中で、この人を”PENNY BLOOD HELLBOUND”のゲスト作曲家としてお迎えしたら良いのでは、と考えてオファーしたのは、岩垂徳行さんです。

彼がこれまで担当されている作品のイメージは少年少女たちのジュブナイル、冒険譚のイメージがありますが、彼の楽曲が持っている疾走感、そして彼の新しいことに挑戦する気持ちは誰よりも強いと感じていました。

振り返れば岩垂さんとは、SHADOW HEARTSの頃からのお付き合いがあります。面識の無かった私のサウンドトラックをご自身の担当しているゲーム雑誌のコラムで紹介して頂きました。当時、SHADOW HEARTSは初出で知名度はなく、私も初のメイン作曲家担当のタイトルでしたのでとても嬉しかったのを覚えています。

その後、アーティスト霜月はるかさんのアルバムでご一緒して、移転前の歴史ある日本青年館で一緒にコンサートの舞台に立たせてもらったり、公私ともに仲良くさせて頂いていました。最近少し連絡が途絶えていたのですが、今回プロジェクトへの参加をご快諾頂き、ご一緒できるのはとても嬉しいことでした。

あっという間に、”PENNY BLOOD HELLBOUND”のサウンド制作は佳境を迎えています。PENNY BLOODだけ制作していた頃より凄まじいスピードで様々なゲームサウンドの技術を習得しています。全てはもれなく本編のPENNY BLOODに還元されていくかと思います。

PENNY BLOODも変わらぬ熱量で制作して行く覚悟ですので、変わらぬご支援、応援を頂ければとても嬉しいです。