水曜日:世界観設定 #1

キャンペーンアップデート

繰り返しになりますが、ご支援ありがとうございます!最初の2つのゴールを達成することができたので、このプロジェクトをコンソール機でも楽しめるようになりました! 嬉しいことに、1つのゲームのみならず、両方のゲームに対して支援して頂いている今の状況は本当に両方のクリエイターのモチベーションを上げてくれます。

素晴らしいコンテンツやコラボレーションを含めたたくさんのストレッチゴールがまだまだ残されています。友達やペットにこのキャンペーンについて話したりなどして、力を貸していただければ幸いです。また、全員が手に入れることのできるグッズのクオリティを高めるコンボゴールや、コミュニティゴールの事も忘れないでくださいね!

皆様からいただいたアドバイスをもとに、ストレッチゴールのメーターをページの上部に移動させる予定です。このほかにもアドバイス等ありましたら、私たちにぜひ教えてください!

みなさん、こんにちは。PENNY BLOOD の総監督を務める町田松三です。

これから約一ヶ月にわたり PENNY BLOOD の魅力について解説をさせていただくことになりました。

製作の苦労話や裏話をぜひ楽しんでいってください。

マシューとエミリアの紹介、そしてデザインについて

まずは、PENNY BLOOD の主人公とヒロインからお話ししましょう。

マシューはアイルランド系アメリカ人です。第一次世界大戦に従軍し激戦地を転戦して帰還しました。その後は、持ち前の妖怪ハンターの能力を生かし、アメリカ各地で怪物退治をしながら生計を立てている私立探偵です。私立探偵という職業を選んだのは、BOI(のちのFBI)という組織をゲームで描くのにピッタリだと考えたからです。とくに見ていただきたいのは、バトル中のアクションでショットガンの排莢にはこだわりました。

一方、ヒロインのエミリアは英国の秘密情報部に所属するエージェントです。この時代は女性参政権が成立し、女性の権利が大きく見直されるようになった時代です。そんな時代の象徴となる力強い女性を登場させたくて彼女をデザインしました。

身体の大半を失いながらも過酷な運命を受け入れて戦うエミリアの雄姿は、これまでのゲームにはいなかったヒロインになるはずです。

おおよその設定はこんな感じですが、最初、私はどんな人物が PENNY BLOOD の主人公やヒロインにふさわしいか悩みました。それは、言い換えるなら「どんな人間の物語を描いてみたいか」という自分への問いかけでした。美形で格好良くて、こんな技を使って敵をやっつけて……というのは、私が細々と指示を出さずともキャラクターデザインの加藤さんが二枚目や美人に描いてくれるだろうし、絵コンテを担当している井波さんが格好いい演出や動きを付けてくれるでしょう。

私が見つけなければいけない答えは「どのぐらい無様な姿をさらせる主人公・ヒロインか」です。人間は誰もが恥をかき格好悪い姿をさらしながら生きています。それが人生というものです。必死に生きる主人公たちの姿を見せることで、少しでもプレイヤーのみなさんに感情移入してもらい、喜怒哀楽の感情を揺さぶることができるかが重要です。かつて自分で創り出したキャラクターを越えるのは大変なことだと感じつつも、彼に負けない、彼とは異なる男女を描ければいいなと考えています。

激動の時代をひた向きに生きるマシューという男の姿を、死線の彼方に自分の生きる理由を求めるエミリアという女の姿を、みなさんに目撃していただけたら幸いです。

では、ここからは実際に作画した加藤さんの声をお届けしましょう。

みなさん、こんにちは。キャラクターデザインとアートディレクターを務める加藤美也子です。

PENNY BLOODは1923年が舞台なので、現実の服飾文化や風俗を勉強し直しました。当時の服飾とそれぞれのキャラクターを表現するフィクションのデザイン要素をミックスして、組み立て直したのが今回のキャラクターデザインの作業でした。

マシューは時代を考えるに第一次世界大戦に参加して復員した人間なので、服装は軍服ベースで考えました。軍服のまんまだとつまらないので、革製のトレンチコートにファーを付けるなどして彼らしいワイルドなアレンジを行いました。ブーツもミリタリーっぽいものにしてあります。大きな特徴である首から下げたペンデュラムは、彼がアイルランド人ということからアイルランドらしい結び目模様を飾りとしてあしらえてあります。

エミリアですが、イギリス情報局のエージェントということで服装はフォーマルな印象にまとめました。ただ、三肢を失い片目が機械で空を飛ぶ、という無茶苦茶な設定を町田さんから言われた時は頭が真っ白になりました。その後、悩みながら攻撃モーションのことも想像しつつ色々な武器をてんこ盛りにして行きました。描き上がってみれば、自分でもかなり気に入ったヒロインになりました。

ターゲットを大人に絞った、ホラー要素が強い本作の画面作りも企画を立てた当初からの課題でした。霧や暗闇など視界が遮られる場所で人は不安感を覚えます。プレイヤーにもその不安感や恐怖を体験して欲しいと思いました。PENNY BLOOD ではそういった「不明瞭さ」をキーワードに画面作りを行っていきます。

モデルのルックもPENNY BLOODらしさを求めてかなり悩みました。最初は1920年代に活躍していたイラストレーターのJ.C.ライエンデッカーのタッチを取り入れようとも考えましたが、最終的にはペン画風の強いハッチングに彩度が低めの水彩のような濃淡のある色調をのせて、大人のアメコミをテーマにしたルックに着地しました。パートナーのシェード様に試行錯誤していただきまして、世界観に似合う良いモデルになったと感謝しています。

どうでしたか、みなさん。PENNY BLOODの魅力は少しでも伝わりましたか?

次回のアップデートも楽しみにしていてください。

ありがとうございました。